年報:2019年度(令和元年度)

はじめに
新型コロナウィルスCOVID-19の世界的な感染が広がって、様々な社会・経済活動にもその影響が拡大しています。1918年から翌年にかけてのスペイン風邪では、当時の世界人口の4分の1にも及ぶ感染者が出たことが伝えられています。それから約100年を経た今日、進歩の著しい医療・科学技術によって今回の新型コロナウィルスが一日も早く収束するよう願ってやみません。
昨年9月の台風15号は千葉県を中心に強風による大きな被害をもたらし、気象庁によって令和元年房総半島台風と命名されました。さらに、10月に上陸した台風19号(令和元年東日本台風)により、関東地方、甲信地方、東北地方で記録的な大雨被害が発生しました。こうした極端気象災害の頻度は、気候変動の顕在化とともに世界的に増加傾向にあることが指摘されています。大規模な森林火災や水資源、食料等の問題への対応、そして持続可能な社会システムの構築は、人類社会が直面する喫緊の課題と言えます。
これらの問題は地域の問題であると同時に広域の問題でもあり、環境リモートセンシングに密接に関わるテーマです。人工衛星からのリモートセンシングは、広域の地球環境を同時に、かつ継続的に観測する手段として、地球環境のモニタリングにおいて欠かせない技術となっています。

nempo2019-R1-Vol25

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