第4回陸域フラックス合同研究会の開催報告

〜大学間の学生研究交流 〜

2020年11月24日(火)、27日(金)の2日間にわたり、第4回陸域フラックス合同研究会を開催しました。本研究会は、陸域の熱・水・物質循環を扱う国内の大学研究室間における学生交流と研究活動の活性化を目指して、2017年に第1回を開催した研究会です。今回は、コロナ禍のもとオンライン開催とし、大阪府立大学 植山雅仁准教授、信州大学 岩田拓記准教授と筆者(市井)の3研究室より、14名の学生の発表がありました。聴講者を含めると計24名の参加でした。
本研究会の特徴としては、学生主体で研究会の議論をリードする点です。似た分野でありながらアプローチが異なるなど、普段の研究室の活動ではなかなか触れられない話題に対して、ふと疑問に思ったことなどを自由に質問できるように、質疑応答の時間を長めに取るようにしています(発表12分、質疑応答8分と設定しました)。それでも、質問が終わらずにセッションの時間が延びる、というようなことが多くありました。運営側としては、もう少し質問時間を長く確保してもよかったなぁ、と次年度の開催に向けて思ったところです。
通常であれば、研究会終了後に会食など交流会を行い、同じ分野の研究をしている別の学生同士の交流を深めており、今回はオンラインで懇親会を開催しました。11月に開催された第25回大気化学討論会2020(本ニュースレターにも報告あり)において、筆者はオンラインツールを使った懇親会に参加しました。その懇親会が非常に上手く運営されていたので、このノウハウを活かした(いや、そのまま使って)懇親会を行いました。内輪ネタですが、じゃんけんゲームも真似させていただきました!
今回の研究会を通して、近い分野を研究する学生が他の大学にも多くいることを知り、いろいろと励みにもなったかと思います。次回は状況がよくなり現地開催!となることを願っています。
(市井和仁)

参加者からの声を紹介します!

大阪府立大学修士2年:高野倫未さん

まず、自身の研究に対して貴重な意見や質問を頂き、非常に勉強になりました。普段のゼミとは異なる新鮮な意見を聞くことができ、こういった発表の場を用意して頂けたことを非常にありがたく思います。また何より、このような同世代、同分野の研究者の発表を聞く機会はなかなかないため、研究意欲の向上に繋がりました。発表後の交流会では、研究生活等の共通の話題で盛り上がり、オンラインながらも交流を深められたと感じました。

千葉大学修士1年:田口琢斗さん

大学等の機関に属さずに研究活動を行う、いわゆる「在野研究者」について書かれた【在野研究ビギナーズ-勝手にはじめる研究生活-/荒木優太(編)】という本に【発表資料を作る過程で、改めて思考が整理される。ときには、発見もある。粗もたくさん見えてくる。「締切が人をつくる」のは本当だと思う(ただし、締切直前の深夜に降りてくる「文章の神様」は、だいたい邪神だ。信じてはいけない)。】とあるが、その通りだなあと感心する。発表の機会を自身に強制し(お声掛けに「ハイ参加します!」という反射的な返事が大事、やりたくない理由が見つかる前に)、とりあえず決まってしまえば後は外圧に推し進められるいつものやり方で今回も臨んだが、発表時には「あれが自分のベスト」だった資料も2日後には粗も見え、今回も同様に邪神の存在を確信する次第であった(n回目)。「コロナやばいね~いつ収まるんかな?」であれよあれよという間に過ぎた2020年の年末に、遠く離れた場所で研究に勤しむ同世代の存在を本勉強会にて確認できた事が、もちろん一番の収穫だったことは言うまでもない。

写真は研究会における懇親会での全体写真です。
さすが、学生さんたちはオンラインを巧みに操っています。

 

 

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