はじめに
1972年にランドサット1号(旧名アーツ)が打ち上げられてから,ちょうど25年になる。ランドサットは従来の地上での視点とは異なる,宇宙からの新しい視点,より客観的な視点から,われわれの地球を発見する機会を与えてくれた。その後の人工衛星技術,センサー技術,通信,情報処理技術の進歩は急であり,リモートセンシングは地球発見の時代から,地球システムの理解の時代へと進展しているといえる。環境リモートセンシング研究センターは,旧映像隔測研究センターを基礎に,平成7年4月に全国共同利用施設として千葉大学に設置された。当センターは3部門1連用部で構成され,互いに連携してリモートセンシングによる「地球環境学」の発展に寄与することを目的とし,重点課題として「衛星観測によるアジアにおける環境変動地域のモニタリング」を推進するための研究体制を構築するようにしている。