森林内の微地形が低コストで計測可能に! ~地上レーザー計測データからの地盤面抽出~(梶原・本多研究室)

■研究の背景
・昨今、レーザーを用いた3次元計測システムの発展が著しく、建造物などの計測を行う地上レーザー計測システムが実用化されています。
・一方で、従来から多大な人的労力を要してきた森林の樹木形状の計測を、地上レーザーで行うための研究も注目されています。樹木形状や樹木分布の情報は、森林が地上に固定している炭素量を推定するのに多大な貢献をするのと同時に、人工衛星から地上のバイオマスを推定する手法の開発にも不可欠です。
・地上レーザーは森林の情報を得るのに有効なことは確かですが、幾つかの問題も抱えています。
1) 計測システム自体が非常に高価である。2) 平面や単純な曲面の組合せで表現できる人工物と異なり、樹木の形状は複雑であるとともに、計測対象の樹木とは区別したい林床植生(下草やバイオマス推定にはさほど影響のない、とても細い低木など)の分離が難しい。3) 樹木形状を調べるためには点群データから樹木のみを分離する必要があるが、急斜面を含む複雑な地形では、地盤面と樹木の点群の自動分離が難しく、自動解析の障害となる。4) 取得される点群は、数千万点から数億点と膨大な数になるため、解析のためには大容量のメモリを搭載した高速な計算機が必要である。

CEReSNewsrelease201602

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