■概要
千葉大学環境リモートセンシング研究センター近藤雅征特任助教が率いる国際研究グループは、東南アジアを対象とした陸域炭素収支注1解析から、1980年代-1990年代の強い二酸化炭素(以下、CO2)排出傾向が、 2000年代において大幅に緩和されたことを発見しました。また、その原因が、2000年代に強いエルニーニョ現象が発生しなかったことに起因し、生態系によるCO2吸収が増大し土地利用変化によるCO2排出を相殺したことが大きな要因であることを解明しました。本研究は、国際社会の懸念事項である森林伐採・劣化によるCO2排出が、自然変動によって大きく緩和されたことを世界で初めて示した事例です。本研究結果は「Nature Communications」(Springer Nature)2018年3月20日版に掲載されます。