AsiaFlux Online Conference 2021


AsiaFlux Conference 2021 の開催
12月20日(月), 21日(火)の2日間の日程で、AsiaFlux Conference 2021をオンラインで開催しました。AsiaFluxはアジア各国における大気-陸域の物質交換やエネルギー交換を連続測定する観測ネットワークで、現在、筆者(市井)が委員長を務めております。グローバルにはFLUXNETという組織があり、その地域組織です。先回は2019年10月に髙山でAsiaFlux 20周年記念大会を行いました。当初は2020年にマレーシアで会議を計画していたところ、COVID-19の関係で延期となっており、そのため、今回のオンライン会議を企画しました。今回は、筆者(市井)が、組織委員会の委員長として、会議の企画・運営に関わり、組織委員会のメンバー、国立環境研究所のAsiaFlux事務局の皆様、市井研究室のスタッフの皆様に協力を頂きました。
本会議では、6名の招待講演を含む22件の口頭発表、33件のポスター発表が行われました。招待講演では、国際的にも著名な研究者より、多くの興味深い話題提供を頂くことができました。最新のメタンフラックスに関する話題、クロロフィル蛍光に関する話題、IPCC-AR6に関する話題、FLUXNETやOzFlux(オーストラリアのネットワーク)との連携に関する話題などです。また口頭発表セッションにおいては、気候変動に関連した陸面でのCO2吸収の方策、最新の観測方法を含む各種サイト観測に関する報告、AsiaFluxを構成する地域ネットワークからの報告、観測ネットワーク間の協働、リモートセンシングとモデリングといったセッションが開催され、活発な議論がされました。ポスター発表では、計33件の発表がありました。slackとzoomを併用することにより、ポスターのコアタイムには、発表者と参加者が直接対話できるようにしました。
また、本センターの市井研究室からも、5件の発表を行いました。特任助教の山本雄平博士は、ひまわり8号から地表面温度を推定する研究を進めておりますが、その検証には、AsiaFluxに加えてOzFluxのデータを使っており、これらのデータの有用性などを紹介しました。M2の王達さんはシベリアにおける植生変動について衛星観測を用いた解析結果を発表しました。M2の山貫緋称さんは観測された土壌呼吸量を衛星データと機械学習を用いて広域に土壌からのCO2放出量を推定した結果を発表しました。また、4年生の鹿倉結さん、橋本達希さんは、それぞれの卒業研究での取り組みであるひまわり8号を用いた光合成量の推定と葉面積指数の推定についてポスター発表を行いました。ポスター発表においては1分間のライトニングトークの時間があり、発表者の皆さんは非常によく準備して素晴しいトークを披露してくれました。また、4年生の学生にとっては自分の卒業研究が学外(国外)の研究者にも認められることが分かり、自分の研究の重要性を実感できるよい機会になったのではと思います。
今回の会議では学生発表者を対象にしてstudent presentation awardを準備し、本研究室の山貫緋称さんが受賞をしました。他に、韓国と日本の大学院生が受賞しました。AsiaFluxの運営委員会で作った審査員チームによる選考により受賞者を決定しました。山貫さんは修士中間発表における受賞・JpGUでの受賞に引き続き、おめでたいことの連続です。
今回の開催にあたっては、組織委員会の皆様、サポート頂いた皆様など、多くの協力を頂き無事に開催することができました。特に、AsiaFlux事務局として強力にサポートを頂いた国立環境研究所・地球システム領域の中田幸美様、高橋善幸室長、ポスター・要旨集表紙など素晴しいデザインを頂いた当研究室の小菅生文音技術補佐員や予稿集を準備頂いた宮本千早技術補佐員に感謝申し上げます。また、組織委員会として支えて頂いたAsiaFlux 副委員長・運営委員会の皆様にも非常に感謝を致します。また、本会議は、CEReSの共同利用・共同研究によるサポートを受けて実施しております。会議の情報については、AsiaFluxのWebページ (https://www.asiaflux.net/)より参照できます。

(市井和仁)

