TOP

GEOLAND-NET (GEOstationary-satellite LAND monitoring NETwork)は、JSPS研究拠点形成事業 課題「静止気象衛星観測網による超高時間分解能陸域環境変動モニタリング国際研究拠点」として採択された、新たな陸域モニタリングのための国際観測ネットワーク研究拠点です。
世界に先駆けて日本が運用開始した、最新型の気象衛星「ひまわり8号」を中心に、アジア・オセアニア・南北アメリカ大陸をまたぐ、約10分毎の統一的な超高頻度陸面データセットを国際共同研究で構築します。
また、衛星観測に加え、地上観測網やモデルコミュニティに広がる共同研究を展開し、アジア・オセアニア・欧米における陸域生態系の温室効果ガス収支推定研究、気候変動や気象災害の予測・対策に資し、カーボンニュートラルに向けた陸域環境モニタリングを牽引する若手研究者とそのネットワークを育成します。

代表挨拶
静止気象衛星による陸面モニタリングを我々の手で推進し、
新たな地球環境をとらえてみましょう!
近年、気候変動や人為的改変による地球規模の環境変動が問題となっています。特に、植生、耕作地、砂漠、都市、火山、湖沼などの様々な被覆で構成される陸域については、それぞれの場所で異なる環境問題が引き起こされており、そのモニタリングは急務です。

これまで、これらのモニタリングには、広域を観測できる地球観測衛星が利用されてきました。

しかし、従来型の地球観測衛星では、例えば、多くても一日に1~2回程度の観測にとどまり、雲が頻発する熱帯地域などでは、地表面のモニタリングが困難でした。

2015年に運用を開始した、静止気象衛星ひまわり8号を
陸面観測に利用できれば、これまでの衛星による
陸面観測の常識を打ち破ることができると期待しています。
静止気象衛星は、雲の動きをスムーズに観測できるなど、10分毎といった高頻度観測が可能です。
さらに、最新型の静止気象衛星は、従来型に比較してより多く種類の光を観測することができ、植生など陸面のモニタリングにも有効です。
また、ひまわり8号と同様の他国の最新型の静止気象衛星は、ひまわり8号の2年後以降に打ち上げられており、日本のひまわり8号を用いた陸域モニタリングへの挑戦は、時間的に優位です。

また、米国・中国・韓国・欧州などの静止衛星を組みあわせると、静止衛星によるグローバル超高頻度観測データセットの実現も可能になり、新たな地球表層環境変動をモニタリングできると期待しています。

本研究プログラムでは、静止衛星を保有する米国・韓国・中国の研究チーム、ひまわり8号観測領域に強力な地上観測ネットワークを持つ、オーストラリアの研究チームとの共同研究・人材交流を通して、我々日本のチームが本分野を国際的に牽引できるような研究拠点を形成することを目指します。
さらに、本活動を通して、若手研究者・大学院生を国際的に活躍できる研究者を育成することも重要な目標です。

本プログラムでは、国外の研究チームを訪問し、共同研究を遂行したり、国外のチームとともに研究セミナーを開催するなど、国際経験を積む場としても活用できます。興味を持っていただける方々のご参加をお待ちしております。

日本側コーディネーター
千葉大学環境リモートセンシング研究センター
市井 和仁
タイトルとURLをコピーしました